Breeze

私は知っている

あなたがあなたでなかったことなど

一瞬たりともなかったことを

 

生まれてから一度も

呼吸をやめたことがなかったように

あなたはずっと

あなたをやめなかった

 

肩で息をするほど苦しくても

虫の息ほど弱っていても

あなたは自分をやめたことなどなかった

 

だから

ほんのかすかな微風が

頬を撫で

髪の間を抜けて行くとき

 

感じて欲しい

あなたがあなたでほんとによかったと

 

*薄いピンク色をしたクンツァイト 淡水パールとペリドット付き